本記事で分かること
脱毛やってみたいけど、ぼくにもできるかなぁ?
決して難しくはないのでチャレンジしてみるといいですよ!
スポットバイトを探している医師に人気な"脱毛バイト"。
単価が高く自由時間も多いため、幅広い方におすすめできる副業です。
ただ自由診療特有の注意点もあるのも確か。しっかりとした準備をして臨みたいものです。
そこで本記事では『脱毛バイトの業務内容や知っておきたい注意点』を皮膚科医の視点から説明していきます。
【この記事を書いた人】
Dr.So 皮膚科医
・皮膚科専門医
・保険診療に加えて、脱毛やAGAなど自費診療でのバイト経験も豊富
2~3社に登録して、並行して探していくといいぞ
医師の脱毛バイトの概要
ヒゲ脱毛の広告をよく見るけど、あれが医療脱毛なのかな?
脱毛の中でもクリニックで行われる医療脱毛が医師のバイト先になります
もともとは若年女性を中心に行われていた脱毛ですが、近年はヒゲを中心としたメンズ脱毛や、中高年以降で介護負担を減らすために行う介護脱毛など、需要が高まっている施術です。
「脱毛バイト」の脱毛は医療脱毛のことで、これは医療機器を使うためエステサロンではなく医療機関(クリニック)でしか行えません。
とくにバイト募集先として多いのは、自費診療のみ、美容専門のクリニックです。
実際に医師が脱毛バイトを行う場合は下記のような条件での募集が多いかと思います
- 時間:午前10時〜午後7時(1時間昼休憩)
- 実労働時間:1時間程度
- 給与:7〜10万円
- 経験:不問
通常の保険診療クリニックと比べて、開始時間・終了時間ともに遅いことが多いです。
土日祝も募集があるぞ
脱毛バイトの具体的な仕事内容
魅力的な条件だから応募したいけど、どんな仕事内容なのかわからない…
脱毛バイトでの仕事内容について詳しく見ていきましょう
まず、医療脱毛はその名の通り医療用レーザーを用いた治療となります。
これは医療行為に該当するため、施術前に”医師の問診が必須”となります。ここが医師の活躍する場面というわけですね。
初診時の流れ
とはいえバイト医師が最初から全ての説明をすることはありません。初診時の対応を患者サイドから見ると下記のような流れとなります。
一人あたり5~10分程度で終わります。
この中で医師が担当するのは赤字で記載したSTEP3の説明および同意です。
その他、初診でいきなり施術はできずに予約だけというパターンもあります。再診だとSTEP4・5だけなので医師が対応する必要はありません。
施術前問診について、初診患者さんは必須ですがコースなどで複数回施術を行う方だと、2コース目以降はない場合もあります。
初診患者はクリニックの規模にもよりますが、一人の医師が担当するのは10〜15人/日程度のことが一般的です。
問診は一人当たり5〜10分なので、実労働時間は1時間程度になります
後ほど説明しますがイレギュラーで施術後の副作用が発生すると、対応が必要になるケースがあります。
脱毛バイトでの医師の問診
既往歴/薬剤歴
こちらは問診票に記載があるため、改めて口頭で確認していくという形になります。
脱毛を希望されるのは若い方が多いので、既往歴や内服薬がないケースが大半を占めます。
どのような方が施術NGかはクリニックによっても異なりますが、下記は注意が必要でしょう。
院内ルールやマニュアルがあるかと思いますので、不安な場合はそちらを確認しましょう。
肌状態の確認
脱毛レーザーはメラニンに反応する仕組みですが、もともと色黒の方や強く日焼けをしている方だとうまく施術が行えないことがあります。
またアトピー性皮膚炎やニキビなど、皮膚の炎症が強い場合も施術できないことがあります。
これらを確認後、同意書に沿って説明を行いサインを得る必要があります。
問診前にカウンセラーが説明しているので、レーザー脱毛の機序などについて詳しく説明する必要はありません
副作用とか重要な注意事項についてのみで大丈夫だぞ
副作用時の対応
副作用の対応なんてできるかな…
レーザー脱毛の副作用で多いのは火傷と毛包炎です。対応方法もだいたい決まっていますよ
レーザーを用いた脱毛はエステ脱毛と比較して強力なため、熱傷などの副作用が発生してしまうことがあります。
この場合の対応も医師の仕事となっています。
ただこちらはイレギュラーな仕事なので、1日で1件もないこともよくあります。
基本的には下記のような薬剤が処方されます。クリニックによって取り扱いが異なるので、スタッフに確認するのが良いでしょう。
待機
ここまで見てきた問診・副作用対応を除く大部分が待機の時間となります。
10時間勤務とすると9時間くらいですね。
待機の時間は待機室が用意されていることが一般的です。
電源(充電)環境やWi-Fi環境の有無は職場によって異なりますが、用意されていることが多いかと思います。
患者さんもいらっしゃるので、スピーカーで音を出すような行為はNGです。
下記のような過ごし方をされる方が多いです。
- 学会発表や論文作成の準備
- ネットフリックスでアニメやドラマ鑑賞
- 漫画、スマホゲームなどの娯楽
ツワモノになると脱毛バイト中、別のオンライン診療バイトを始める方もいらっしゃるとか…
待機時間をどう過ごすか決めておくことも大切です
脱毛バイトのメリット・デメリットや注意点
ここからは脱毛バイトのメリット・デメリットや注意点についてみていきましょう。
結論、以下の通りになります。
メリット | デメリット |
実労働時間が少なく空き時間が多い 立地がよい 施設が綺麗 経験不問 | 倍率が高い 給料相場は低下傾向 夜間遅くまでの勤務が多い スキルアップが難しい |
脱毛バイトのメリット
- 実労働時間が少なく空き時間が多い
- 立地がよい
- 施設が綺麗
- 経験不問
脱毛バイトの場合、これまで見てきたように、10時間程度の拘束時間であっても実労働時間は1時間程度となります。
このため待機時間が多く、自由に過ごすことができます。
また脱毛施術を行うクリニックは一般的に主要都市の駅近でアクセスが良好な上、施設も清潔に保たれている傾向にあります。
そして未経験者でも応募できるなど敷居の低さも魅力的と言えるでしょう。
マニュアルもしっかりしていることが多いので、初心者の方にもおすすめのアルバイトです!
脱毛バイトのデメリット
- 倍率が高い
- 給料相場は低下傾向
- 夜間遅くまでの勤務が多い
- 自身のスキルアップが難しい
脱毛バイトについて広く知られるようになったため、募集があってもすぐに埋まりますし給与相場も低下傾向にあります。
また脱毛クリニックはオフィスで働く方をターゲットもターゲットに含まれるため、勤務終了時間は午後7〜8時など通常のクリニックより遅めになります。たとえば子どもの迎えなどがある場合は勤務が難しいでしょう。
そして経験不問で誰でもできることの裏返しですが、マニュアル業務のため自身のスキルアップは難しいです。
2010年代から脱毛バイトをしてきましたが、倍率は上がる一方で待遇面は悪化しています。
いますぐ収入を得たい場合はいいけど、生涯ずっと続けていくには不安が残るな
脱毛バイトの注意点
医療脱毛は自由診療となるため、保険診療のような「医師VS患者」というより、お客様という認識で接することが大切になります。
また美容施術のためドクター側も清潔感があることが好ましいです。
具体的には下記のような事柄に注意しましょう。
- 接客態度
- ゆっくりとした口調や丁寧な言葉遣い
- 清潔感のある身だしなみ
- 昼食の内容への配慮、食後の歯磨きなどのニオイ対策
まとめ
本記事では『脱毛バイトの業務内容や知っておきたい注意点』を皮膚科医視点で説明しました。
脱毛バイトは「もっと年収を増やしたい」「開業のための資金を貯めたい」といった方にピッタリの副業です。
ただ近年では倍率が非常に高くなっているため、脱毛バイトに興味があるのなら医師向けのバイト紹介サービスに登録しておくことをおすすめします。(というより、登録しておかなければ競争を勝ち抜くのは難しいでしょう。)
条件を設定しておくだけで求人メールが自動的に届いてくるため、簡単に応募が可能です。
本記事が医師の皆さんのバイト生活の手助けになれば嬉しい限りです。
以上、Dr.Soでした!
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