こんにちは、しーばんです。今回は精神科医に特有のバイトについてです。
ご存知の通り精神科医には週4勤務や週4.5勤務の常勤をされている方が多く、空いた曜日でバイトをしやすい環境にあると思います。
ただ精神科のバイトを実際にやられた方もいれば、「まだバイト経験がない!」という先生もいるのではないでしょうか。
そこで今回は精神科のバイトの種類、それぞれのバイトの働き方やメリット・デメリットについてもお伝えしていこうと思います。
精神科医特有のバイトを一通り経験しているぼくが実体験をもとに解説するよ!
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精神科医のバイトの種類は?
精神科医のバイトは大きく分けると下記に分けられると思います。
- 精神科外来(メンタルクリニック、精神科単科病院)
- 精神科訪問診療
- 精神科単科病院の当直業務
まだバイトの勤務したことがない方にも分かるように、分かりやすく解説していくね!
精神科外来
精神科外来とは?
これは精神科医のバイトの中で最もメジャーなものではないでしょうか。
メンタルクリニックや精神科の単科病院で外来を行うバイトです。
一回限りで完結するスポットバイトもあるにはありますが、多くは半年や1年単位で雇用契約を結んで固定の曜日に働く『非常勤勤務』の形式が一般的でしょう。
精神科外来の求人はメンタルクリニックが多いから、これをメインに解説していくね!
メンタルクリニックの給与相場
メンタルクリニックの外来バイトは高給なところが魅力です。
大体医師の基本的な相場だと時給1万円くらいだと思いますがメンタルクリニックの相場は時給1万3000円程度あります。高いところだと時給1万5千円を超える案件もあります。
高時給の案件が多いのは精神科外来が他科の外来より時間単価が高いためです。令和6年の改訂で切り下げられて若干時給は低下傾向でありますが、まだ依然として時給が高い案件はあります。
また指定医を取得していると時給は1000円程度上昇します。専門医の有無ではあまり大きな変動はありませんがコンサータが処方できたりするとインセンティブが発生するクリニックはあります。
メンタルクリニックの仕事内容
皆さんが勤務している精神科単科病院や大学病院と異なり、メンタルクリニックに通院している患者層は比較的軽度の患者さんが多いです。
うつ病、神経症、不眠症、適応障害圏の患者さんが多い印象です。そのため精神的な負担は少なくて済みます。
ただしデメリットもあります。メンタルクリニックではその収益構造上、時間あたりにたくさんの患者さんを診ないといけません。
そのため普段の外来よりかなりハイペースで患者さんを診る必要があります。大体1時間あたり10〜12人あたりで患者さんを診察していかないといけません。再診の合間に初診が入ることもあってかなり体力と気力を使います。
私も実際にメンタルクリニックで働いていますが、ハイペースで患者さんを診ていく必要があり、半日が終わった段階でかなりの疲労感があります。
また初診もきっちり30分くらいで終わらせないといけません。
精神科単科病院や大学病院の初診は60分でこなしていることが多いと思うので、テキパキ聞いていかないと時間が足りなくなってしまいます。
最初の方はメンタルクリニックのペースに慣れるのは大変かなと思うよ・・・
また通院しているのが比較的健常人であるため、接遇はある程度求められます。私の働いているところでは患者さんにアンケートが渡されて、NGを喰らってしまうと主治医が変更になったりしています。
けっこう実力主義な世界だぞ
そのあたりは精神科の単科病院や大学病院と大きく異なるところかなと思います。
メンタルクリニックに向いてない場合はどうしたらいい?
実際に働いてみて「外来は嫌いじゃないけど自分はメンタリクリニックは向いていないな・・・」と思われた方には精神科単科病院の外来バイトがオススメです。
時給はメンタルクリニックより低い傾向にありますが、患者数や診察時間にはゆとりがあります。
患者層も普段常勤で勤務している病院に近いと思うので検討してみてください。
精神科外来 一旦まとめ
大手メンタルクリニックだと単発限りのスポットバイトの募集もあるため、まずはスポットで「自分にクリニックの働き方は向いているのか?」をテストしてみるといいでしょう。
クリニックによってはシュライバーという秘書のような方がいて、カルテ入力をやってくれるところもあります。
内装がカフェのようなクリニックもあるよ!
それぞれ特色は異なるので気になっている方は転職エージェントを利用して求人を探してみてください。
精神科訪問診療
これは最近案件が増えていきてる案件かなと思います。
メンタルクリニックの経験がある精神科医の方は多いと思いますが、訪問診療の経験がある方はわずかかなと思います。
どんなことをやるのか、ぼくの経験を交えて解説していくよ!
精神科訪問診療とは?
訪問診療というのは名前の通り"患者さん自宅or施設を訪問して行う診療"を指します。最近では診療報酬の関係から在宅診療クリニックが多くなってきました。
訪問診療と聞くと看取りをイメージする方が多いのではないでしょうか。確かに癌末期を扱う方も多いですが、まだ落ち着いた状態で通院が難しい方も多く扱っています。
訪問診療クリニックのドクターの多くは内科出身者が多く、精神科系の患者さんや精神科薬には馴染みのない方が多いのが現状です。それでも患者の中には、内科と精神科疾患を合併した方や認知症のBPSDの方も多くいます。
在宅クリニックとしては「精神科医を雇ってそのような患者さんに対応してもらいたい!」という需要を抱えています。そのため近年ではバイトの募集案件として増えているのです。
スポットバイトもあるにはありますが、主治医として関係性を築く必要があるため基本的には精神科外来と同様、『非常勤勤務』での求人が多いと思います。
精神科訪問診療の給与相場
時給に関しては大体1万円~1万3000円程度のところが多いかなと思います。メンタルクリニックよりかはやや低めな時給設定ですが、スキルを問われない求人よりかは高めな印象です。
今後、精神科患者を対象とした訪問診療のクリニックが増えていけば需要と供給の関係で時給も上がってくる可能性があります。
精神科訪問診療の仕事内容
精神科訪問診療の対象となる患者さんは認知症のBPSDや統合失調症、うつ病、不安障害圏などが多いです。
基本的には病状が落ち着いた方が多い印象です。1日あたり10-15件程度の家あるいは施設を訪問していく形となります。
外来に比べると一日に診る患者さんは少なくて済むね!
ただし車での移動が多いため車の交通事情で到着が遅れたり、患者が多い日はかなりタイトなスケジュールになることもあります。
クリニックによって体制は違いますが大抵は看護師かアシスタントと一緒に訪問することが多いです。カルテは車中で書くことが多いため車酔いやすい人には少し辛いかもしれません。
また通院困難な患者さんが対象なので外来に比べてやや困難な症例もあります。『癌末期など内科的疾患を合併している症例』あるいは『精神症状が重篤な症例』などです。
また在宅クリニックは24時間365日対応するクリニックが多いため夜間のオンコール当番も任されるところもあります。もしバイトを考えている場合はその辺りもしっかりとエージェントに確認しておくと良いでしょう。
専門医とか指定医を取得した後に始めてもいいかもな
精神科訪問診療のメリット
精神科訪問診療のメリットとしては今後のリスクヘッジになることです。
というのも精神科外来の需要はどこかでピークアウトします。それは日本の人口減少に伴い、すでに外来需要はピークアウトしているからです。
精神科は例外的に患者数が増えているので需要が増えていますが、メンタルクリニックはそれ以上に急激に増えているため、どこかで需要と供給のバランスが崩れる時がきます。(参考:地域×訪問診療のススメ|ずぴ丸)
また令和6年の改正で初めて、通院精神療法が(指定医も含めて)実質減算となりました。
今後もこの流れは続いていくと考えられるよ!
通院精神療法はメンタルクリニックの収益源のアキレス腱となるため、そこが減算されるとなると将来的にはメンタルクリニックの時給の維持は困難になります。それに備えて訪問診療を経験おくのは個人的にオススメです。
もちろん訪問診療も診療報酬の改定を受けますが、現状は国として推進している分野ではあるので大幅減は予想しにくいです。リスクヘッジの観点からバイトで少し経験しておくといいでしょう。
精神科訪問診療のデメリット
訪問診療のデメリットとして、患者さんの自宅に伺うことのリスクが挙がります。
昨今、医師に対する患者の暴力事件が多くなってきています。記憶に新しいのは散弾銃で在宅医が銃撃される事件などです。皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか?(参考:医療維新 | 在宅医射殺事件)
もちろん我々精神科医はメンタルクリニックにせよ精神科単科病院にせよ、そういったリスクは"他科よりかは多い"という認識だと思います。
ただ精神科訪問診療では患者さんのテリトリーにお邪魔するため「いつも以上に、そういったリスクに関しては認識しておかねばならないな」と感じています。
とはいえ何百人も訪問診療の患者さんを診てきましたが危険な思いをしたことはありません。基本的には複数人で伺いますし、必要な時は相談員や訪問看護職員も含めて訪問するため、そういったことは起こりにくい構造になっているように感じます。
精神科訪問診療 一旦まとめ
メンタルクリニックや精神科単科病院の外来で診ているだけでは"実際にどういった生活をしているか"まではわかりませんが、精神科訪問診療の場合は患者さんのリアルがよくわかります。
また行政や基幹支援センターと連携して『引きこもりの症例』や『通院ができない人・拒否している人を訪問して治療していく症例』など、メンタルクリニックや精神科単科病院ではできないことができます。
「ぜひやってみたい!」という人は一度経験してみるといいかもしれません。
案件自体が少ないのと、在宅クリニックよって(内科患者も見るのか、訪問体制、オンコールがあるのかなど)特色が異なります。
気になった方は、ぜひエージェントに相談しながら自分に合った訪問診療クリニックを探してみてください。
精神科単科病院の当直業務
これは結構お馴染みの方が多いと思うので簡潔に説明します。精神科単科病院の土日などの当直業務です。
外来とか訪問診療と比較するとスポットバイトも充実している印象があるな
土日の場合は日当直といって24時間当直する勤務形態が多いです。精神科単科病院は慢性期病院か(スーパー救急などの)急性期病院に分けられますが、おそらくバイトの案件になる病院は前者だと思います。
慢性期病院の当直業務についてメインで解説していくね!
当直業務の仕事内容
慢性期病院の日当直の場合はほとんど寝当直です。日中もほぼ業務がなく、やるとしても隔離・拘束回診や下剤などの処方程度です。あるいは稀に転倒の報告があって、その対応をする程度だと思います。
みなさん基本的にはどこかで当直の経験があると思いますが、それと似た感じの業務形態です。給料は日当直で7万から10万程度。指定医があると若干上がります。
勤務時間は長いですが特に業務がないため自分の好きなことをやれてQOLは高いです。さらに検食で3食ついているので食事付きです。
病院によって美味しさは違うから注意な
拘束時間が長く外には出られないのでそこは苦痛ですが、駆け出しの精神科医の方でもできるバイトなのでオススメです。
確認しておくべきところとしては『月曜の朝に勤務先に間に合うかどうか、間に合わないなら早めに出ることができるか』はチェックしておいた方が良いです。
また急性期病院のように外来・入院の新患を土日でも診る病院もあるので、そういった事案が発生するかどうかは事前に確認しておくと良いでしょう。慣れない病院のベッドでも問題なく寝られる方にはオススメのバイトです。
デメリットとしては『時給はメンタルクリニックや訪問診療に比べると悪いところ』と『老朽化している病院だと当直室が古くて少し嫌な思いをすること』が挙がります。
友人がバイトに行ったところは"和室の当直室"だったみたいだよ・・・
そのあたりはエージェントに軽く聞いておくと良いかもしれません。
まとめ
本記事では『精神科の非常勤バイトの種類、それぞれの働き方』について説明しました。
精神科のバイトには色々な種類のバイトがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。
全体として他科より時給は高めに設定されていることが多く、案件も多いため自分に合った求人を選びやすいです。
クリニックや病院によって待遇や条件が異なるため、初めて選ぶ方はエージェントと相談しながら自分に合ったバイト先を見つけてください。
人気の案件はすぐ埋まってしまうため早めに行動することをおすすめします。
以上、しーばんでした!
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