本記事で分かること
医局辞めたいけど、専門医取る前に辞めるのは不安だよ
これまで医局で資格取得をするのは当たり前で、「専門医取得前に退局するなんてありえない」とされてきました。
しかし、最近ではその後のキャリアの選択肢も広がったことから、専門医を取得せずに医局を辞めるドクターも増えてきています。
今回は、専門医なしで医局を辞めるメリット・デメリットについて解説し、実際に辞めた場合のキャリアやその後の選択肢についてご紹介していきます。
専門医取得前に大学医局を離脱。泌尿器科⇨精神科に転科したぼくが、実体験をもとに解説するよ!
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専門医取得前に医局を辞める動機
専門医取得前に医局を辞めることを考える医師は少なくありません。
その主なきっかけとしては、以下のようなものが挙がります。
- 長時間労働や頻回なオンコール
- 労働時間に見合わない月給
- ストレスのかかる医局内の人間関係
- パワハラやセクハラの常態化
- 学会発表や論文作成の強要
- 毎年のように引っ越しを余儀なくされる医局人事
まさにぼくの日常じゃん!
専門医取得前の医師である専攻医は、医局のヒエラルキーの最下層に位置するため、組織内のしわ寄せが日常的に降りかかってきます。
実際にこうした労働環境の中で心身ともに疲弊し、休職を余儀なくされるケースも存在します。
最近は医師の働き方も多様化していることから、「専門医=一人前」とみなす風潮は過去のものとなりつつあり、医局を離れる十分な動機となっているのです。
それぞれの要因がボディブローのように効いてくるんだよね
専攻医の過重労働が大きな問題になっている事例もあるから、医局以外の選択肢も忘れないようにな
(参考:専攻医過労自殺裁判始まる 病院側争う姿勢示す 大阪地裁|NHK 関西のニュース )
専門医取得前に医局を辞めるメリット
専門医を取得する前に医局を辞める最大のメリットは、自由度の高い働き方ができるようになる点です。
専門医取得前に医局を辞める動機の裏返しになりますが、医局を辞めることで、
- 自分で待遇の良い病院を選べる
- 自分の好きなタイミングで病院を変えられる
- 医局のしがらみから解放される
といったメリットを享受することができます。
専門医の取得には、通常3~5年もの時間がかかります。
人生における若い時期の貴重な数年間を、組織に縛られて過ごすのではなく、
早めに見切りをつけ、自身の理想のライフスタイルにシフトチェンジすることができる点は、最大のメリットであると言えます。
実際辞めてみて、どうだった?
未だに、医局を離脱したことへの後悔は全くないよ!
専門医取得前に医局を辞めるデメリット
デメリットとして挙げられるのは、医局を辞めることで一般的な臨床医の進路からは外れ、今後の転職が不利になることがあるということです。
専門医の有無と臨床能力に相関はないとはいえ、専門医なしでそれらの能力を証明するのは非常に難しいことです。
そのため転職活動の際、他の医師と同条件であれば選ばれにくくなるほか、採用されたとしても労働条件が悪くなってしまう可能性は0ではありません。
また昔は専攻医が医局を辞めるという選択肢はほとんどなかったことから、ベテラン世代からは奇異な印象を持たれることもあるかもしれません。
求人は限りなくあるから、好条件の病院を選べばデメリットは回避できるけどね!
うーん、それでもやっぱり不安だなぁ・・・
ここからは、こうした状況への対策と併せて、専門医取得前に医局を離れた後の選択肢について解説していきます。
専門医取得前に医局を離れた後の選択肢
専門医取得前に医局を離れた後の選択肢は、大きく分けて以下の3点に大別されます。
- 医局以外で専門医の取得を目指す
- 転科して専門医の取得を目指す
- 専門医を持たずに働く
それぞれの詳細について解説していきます。
医局以外で専門医の取得を目指す
医局を辞めた場合でも同じ診療科を引き継いだまま、専門医取得を目指す道は残されています。
医局外の専門医プログラムを探すという方法です。
地域によっては医局から独立した基幹病院のプログラムに入れる可能性はあります。
たとえば日本内科学会の研修プログラム|研修施設一覧(内科領域・都道府県別・令和7年度)のような研修施設一覧があるため、市中病院で専門医プログラムを提供している病院を探してみましょう。
これまでの経験がリセットになるんじゃないの?
プログラムを乗り換えると0からの積み上げになりますが、
科によっては、やむを得ない理由(パワハラや出産・育児など)がある場合に、勤続年数や経験症例を引き継いでプログラムを乗り換えることが可能な場合もあります。
一人で悩まずに日本専門医機構や各学会に問い合わせて詳細を確認してみよう!
転科して専門医の取得を目指す
次に転科して専門医の取得を目指す方法です。
お住まいの地域によっては、現在所属している診療科では医局外で専門医プログラムに乗ることは困難な場合があります。
こうしたケースでは、転科することで医局に所属せずともプログラムに乗れる可能性は飛躍的に向上します。
科にとらわれず、専門医取得の方を重視するってことだね!
転職エージェントに確認したところ、場所を問わなければ以下の診療科は医局外でも専門医プログラムに乗れる可能性があるとのこと。(2024年8月現在)
この点は転職エージェントが、各地域・各科の専門医プログラムの詳細や移籍事例を把握していることがあるため、一度相談してみることをおすすめします。
専門医資格を持たずに働く
専門医への強いこだわりがなければ、敢えて専門医資格を持たずに働くというのも検討すべきです。
医師転職ドットコムで行われた各科の専門医取得者を対象としたアンケートによると、例えば消化器外科、外科、耳鼻咽喉科などは、
取得や更新の労力・費用に対して専門医のメリットが「見合っている」と回答した割合が低いことが分かっています。(引用:<診療科別>医師1,637人が考える「専門医」の価値とは?ー医師アンケート結果より)
科によっては「専門医にメリットを感じない」と考えている医師は少なくなく、専門医をはじめから目指さないことも視野に入れていいのかもしれません。
エージェントに、自分の科の専門医の重要性を聞いてみるといいぞ
また専門医資格が不要な仕事に転職するというのも1つの選択肢です。
美容医療への転科やフリーランス医師として働く、もしくは開業医として生きていくという道もあります。
「美容」「脱毛」「AGA治療」「検診」など、古典的な診療科の枠に縛られないキャリアも検討してみましょう。
ぼくも研修医の時に30代前半のドクターが開業したAGAクリニックの見学に行ったことがあるよ!
医学部では習わない、多様な働き方があるんだね!
稀ではありますが思い切って起業するなど、医師以外の仕事を始めるという方も少なからずいらっしゃいます。
このように専門医資格を持たない働き方は意外に多く存在します。
自身のキャリアイメージに合わせて、こうした可能性も模索してみるといいでしょう。
精神科で精神保健指定医を目指す
当ブログでは、医局で疲弊した医師の転科先として精神科をおすすめしています。
精神科であれば専門医ではなく、精神保健指定医の取得を目指すという選択肢があるためです。
指定医ってなんだったっけ?
医学生の時ちょっとやったよね。おさらいしておこう!
(引用:「精神保健指定医」とは?その役割と取得方法についても解説|医師向けお役立ち情報 )
指定医の権限は精神科治療を行う上で、非常に大きな役割を占めています。
一方で精神科専門医の取得により広がる治療の幅は、特定の薬剤(クロザリルやコンサータ)の処方が可能になることなどであり指定医と比べるとメリットは限定的です。(精神保健指定医と精神科専門医の違い)
精神科でこの指定医を目指す方向性には以下の利点があります。
つまり精神科への転科であれば、医局外でも待遇に直結する資格取得がしやすいんです。
また精神科の単科病院では非指定医であっても、週4日勤務や定時出社・退社、当直・オンコールなしでの勤務が可能な病院も数多く存在します。
大学医局の働き方からすると、信じられないね・・・
このような環境で働きながら数年の経験を積み、精神保健指定医を取得すれば200-300万円程度の昇給が期待できます。
給与を維持しつつワークライフバランスを重視したい場合、精神科への転科は魅力的な選択肢となりえるでしょう。
詳しくは精神保健指定医のメリットや職務もチェックしてみてください。
もちろん適性もあるから、あくまで選択肢としてな
専門医取得前に医局を辞めるメリット・デメリット まとめ
本記事では『専門医取得前に医局を辞めるメリット・デメリット』を説明しました。
専門医を取得せずに医局を離れる場合、それなりのリスクを不安視される方も多いかと思います。
しかし医師免許がある限り、働き口に困ることはありません。
最近では専門医の取得を待たずに医局を辞めるドクターも増えてきています。
考えても答えが出ない、将来が不安で仕方がないという方は、一人で悩まずにその道のプロに相談してみるのがおすすめです。
転職会社のキャリアアドバイザーは過去にも同様の事例を数多く見ているため、相談することで新たな選択肢に出会える可能性があります。
いざ辞めるのにはリスクが伴いますが、相談するだけであればリスクは一切ありません。
まずは転職サイトに登録をし、困った時にいつでも相談できるよう準備をしておくことをおすすめします。
この記事が、あなたのキャリア形成の手助けなれば嬉しい限りです。
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以上、しーばんでした!